"ジオパーク"という言葉。耳にすることはあっても、それが何なのかご存知でしょうか?
"ジオパーク"という言葉はジオ(geo:地球、大地)とパーク(park:公園)を合せた造語で、『大地の公園』とも訳されています。

"ジオパーク"とは、地球科学的にみて重要な地質遺産を有するだけではなく、生態系や歴史、文化など私達の人の営みと大地や地球との関係を学び、体験することのできる場所・・・というと何だか難しいですが、すごく簡単に言うと、"地球のことがわかる場所"だそうです。

 2013年、世界ジオパークに認定されたのが、『隠岐ユネスコ世界ジオパーク』。
そんな"地球のことがわかる"隠岐へ、一体地球のどんな事がわかるのか体感しに行ってきました!


まずこの日の朝、向かったのは七類港。ここからフェリー「くにが」に乗船し、西ノ島の別府港へ。

私にとって初めての隠岐、初めてのフェリーです。

フェリー大きい・・・。その大きさに圧倒され、どきどきしながら乗船しました。何度も隠岐へ訪れたことのあるまちナビスタッフに先導され、進んでいくと、目指す2等客室に到着。雑魚寝スタイルの客室にとまどいながらも枕をゲットし、場所を見つけてゴロリ。その日の天気は曇りでしたが、波もなく、心配した船酔いを感じる間もなく熟睡。

快適な2時間半の船旅でした。
遠ざかるメテオプラザ


そして西ノ島の別府港へ到着。

お昼ご飯を食べ、レンタカーを借りるといざ、国賀海岸の摩天崖へ!
隠岐ジオパークといえば摩天崖。摩天崖といえば隠岐ジオパークといえるほど有名な場所。いよいよあの絶景に出会えるのかと若干興奮しながら向かいます。

道中、突然車道に現れる牛!近っ!!
自由に歩く牛さん

・・・気分が盛り上がったところでついに到着!

摩天崖の看板と案内板

摩天崖

あいにくの曇り空でしたが、全体に霧がかかりまさに天空にいる気分!
想像はしていましたが、実際の景色は現実のものとは思えないほどの迫力で、言葉が出ません。

 摩天崖、巨大なナイフで垂直に切り取ったような海抜257mの大絶壁。これは日本有数の高さを誇ります。何百万年という長い時間をかけ、火山の噴火や風、海水面の変動と浸食によって作られた、その複雑でダイナミックな地形はまさに『地球』を感じさせてくれます。地球上にいる私達ですが、この景色を前に"地球と出会った"思いでした。

摩天崖の絶景を後にし、車で20分。次は通天橋の見えるポイントへ。

 通天橋日本海の荒波による侵食作用が作り出した自然の岩のアーチです。
通天橋このアーチは元々海蝕洞の入口で、洞窟の奥の部分が
地すべりにより崩れた結果、
入口部分が残され現在の
ような形になったとか。

 約600万年前、火山の噴火によってできた隠岐諸島。海岸の多くは溶岩や火砕岩で形成されています。そのごつごつと層になった岩肌を見ながら、「これ、溶岩なんだ~」と感慨深いものが。今まで大地が出来る時のことなど考えてもみませんでしたが、どうやって出来たかを知ると、景色も見方が変わってきます。

 通天橋

隠岐ジオパークの代表的なこれらの絶景をもう少し味わいたい!と思いながらも、時間に限りのある私達は続いての場所へ。

 

車に乗り込み向かったのは、焼火神社。
40分ほど走ると、道路脇に"焼火神社"の文字。その奥には山に向かって続く、細く、若干暗い小路が。
焼火神社入り口
手前の駐車場に車を停め、〈あの小路を行くんです・・・よね?〉と内心びびりながら車を降りると、駐車場横の東屋に沢山の竹の杖。
異様な存在感を放つ大量の杖
〈杖が用意してある~。やっぱそこ行くやん。どんだけ険しい道なの?〉と恐る恐る1本お借りし、なんのためらいもなく杖を持つ経験豊富なまちナビスタッフについていざ、入山。
  うっそうと生い茂る植物     急な登り道が続きます

気合十分でしたが、入っていくと歩きやすいよう道が作られていて、思ったほどは険しくなく、久しぶりに自然を感じながら歩く良い機会となりました。(うっそうと生い茂る植物のパワーが凄い!)

・・・とはいえ、ほぼ登り道。日頃全く運動していない私はだんだんと息もあがり、足も重く、結局は杖に寄りかかりながら進むことに(杖、ありがとう)。

                     

200mほど登ったところで、大きな鳥居。鳥居

 その後ろには、苔むした、趣のある狛犬様が。

狛犬狛犬2

ひっそりと鎮座し、私達を出迎えてくれました。

   さらに進むこと200m。参道を登り切って石垣のある社務所をぐるりとまわると
社務所付近
                    再び狛犬様。
狛犬全景

山に入った時から思っていましたが、この辺りからさらに神聖な空気が満ちているのを感じます。

と、突然大きな杉の木と社殿が視界に飛び込んできました。
社殿と大杉
近づくのがためらわれるほどの存在感。決して大きくはない社殿ですが、そのたたずまいに圧倒されます。


焼火神社

焼火神社、国指定重要文化財にもなっている神社の社殿は1732年に改築されたもので、隠岐の木造建築では最も古いそうです。古くから海上の守護神として信仰され、周囲からよく見える島前の真ん中の高い山にあるため、かつてはこの神社に灯された明かりが航海の目印だったとか。この神社には、海で漂流した際、焼火神社の神様に祈願すると、三筋の光を現してくれる。その中央の光に向かって進むと、必ず安全な港に入る事が出来る。といった言い伝えも残されています。

それにしても、何という神秘的な雰囲気。

岩壁にめり込むように建つ本殿

立派な拝殿と、巨大な岩壁にめり込むようにして建つ本殿。

その横では樹齢約1000年の巨大な御神木が見守ります。

巨大な御神木

私達以外に参拝者はなく、静かな境内でしばし時がたつのを忘れてしまいました。


また、この焼火山には、西ノ島でしか自生していないタクヒデンダというシダ植物や絶滅危惧種のカラスバトなど、天然記念物に指定されている動植物も数多く生息していて、焼火神社神域植物群として保護され、ほとんど手つかずのまま残されているそうです。

焼火神社神域植物群説明看板

神の領域の植物って、何だかすごいですよね。

沢山の魅力のつまった焼火神社。行かれたことない方には本当にお薦めしたい場所です。行かれる際には歩きやすい靴、服装で。竹の杖も必須です。"マムシに注意"の看板もありましたので充分お気を付けくださいね・・・。


 初めての隠岐、1日目の行程はここまでです。

感想を一言でいうと、"別世界"。いつもの日常とは全く別の世界に来たようでした。
フェリーで2時間半のところに、こんな世界があったなんて驚きです。

"地球のことがわかる"隠岐ユネスコ世界ジオパーク

今日1日では一部しか見る事はできませんでしたが、絶景を前に大地の存在を意識したり、神秘的な神社と出会い、この土地に太古から続く人々の営みに想いを馳せたり、日頃感じることのない気持ちに浸ることが出来ました。
上手く言葉にできませんが、"地球のことがわかる"その意味が、な~んとなく少し分かった気がします。
そしてもっともっと隠岐の事が知りたくなりました。

 初めての隠岐、2日目は隠岐の島町です。
次はどんな世界と出会えるのか....。次回の自由帳でご報告します!

隠岐世界ユネスコジオパークについて知りたい方は、こちらをご覧ください⇒隠岐ユネスコ世界ジオパーク公式サイト