【新鮮な】東から西へ海岸をあるいてみた【景色】
2015年10月31日
10月某日。風もさわやかな秋晴れ。晴れた日に持って来いの事を実行しに訪れたのは、島根県西部・浜田市。
身体を動かしたい、素敵な景色を眺めたい。始めはそんな純粋な気持ちでしたが、運動するならいい天気!眺めるなら晴れた日!と欲が出て、その思いに突き動かされるように浜田市まで来てしまいました・・・。
今回参考にしたのは、『中国自然歩道 浜田海岸コース 畳ヶ浦・国分海岸モデルコース』(詳しくはこちら )
浜田市の海岸沿いには何が待っているのでしょう。大きな期待とすこしの不安を抱いてスタートです。
中国自然歩道でめぐる
スタート地点となった石見海浜公園から約20分。嶽ヶ下展望台に到着。波が岩肌に打ち付けるダイナミックな光景が眼下に広がります。冬ならば「荒ぶる日本海」を体感できること間違いなしのスケール感を堪能したら、坂道を下り唐鐘漁港へ。小さい港から大きい日本海がひろがり、少し先には大きな船が悠々と進んでいきます。また、港からは先ほど訪れた獄ヶ下展望台を見上げる形に。数分前まで遥か下にみていた凄まじい波の飛沫や音を、肌でしっかりと感じられました。
唐鐘漁港をあとにすると、コースは木々のなかへ。舗装された道をのんびりとウォーキング。30分程歩いたところで、ちらっと青い空と石州瓦の赤い色が見えてきました。
ここまでくれば、次なるスポット、石見畳ヶ浦もすぐそこ・・・
獄ヶ下(だけがした)展望台
唐鐘漁港
木々のなかへ
突如として、いままで歩いてきた気持ちの良い景観に別れを告げることになってしまいました。
・・・目の前には薄暗いトンネルが行く手を拒んでいます。
畳ヶ浦隧道
何度か地図を確認し、ゆっくりとトンネル内へ。一歩はいれば、気圧されて早足になってしまうほどの雰囲気。波の音が絶え間なく、ざっぷざっぷと反響するトンネルを進み数分、薄暗い空間に、じわじわとひかりが差し込んで、空と海と隆起海床が広がりました。
石見畳ヶ浦に到着です。
石見畳ヶ浦
1872年に発生した浜田地震によって海底が隆起して出来た海床は、地質学的に大変貴重で、国の天然記念物にも指定されています。
岩盤にはしる亀裂や、ノジュール(団塊)などが無数に存在する、見慣れない海岸にわくわく。探究心がくすぐられます。
ちなみに、ノジュールとは、約1600万年の貝の化石やクジラの骨を核とした、砂のかたまりです。これらはがっちりと固く、波の浸食や風化に耐えこのような姿になったと言われています。可愛いキノコのようなフォルムが特徴的。群れのように固まりつつ海岸のあちらこちらにありました。
海岸で写真を撮ってみれば、異世界?惑星の地表?一味違う変わった風景を切り取ることが出来ました。石見畳ヶ浦は約5ヘクタール。辺りを一面を眺めつつ、海底にあったはずの遥か昔の姿や、海床が出現した当時のことを想像しながら、畳ヶ浦をあとにしました。
ノジュール
期待以上だった光景に足取りも軽く、民家や民宿が立ち並ぶのどかな通りを過ぎれば、国府海岸。
さらさらとした白い砂浜、青さが冴える海。透明感が今までの海とは違うようでした。
海水浴のシーズンが過ぎ去った今、人も少なく静かです。約1km続く砂浜をゆっくりと歩きました。
国府海水浴場
あとは、海沿いの歩道を行くのみ。国府海岸から10分ほどあるいて、ゴール!
浜田市の海岸を、東から西へと歩くこのコース。
始めは風景の変化も乏しいのでは?との不安もありましたが、大間違いでした!表情の違う海、緑あふれる道、不思議な海岸。いままでとは違う自然の感じ方が体感できるコースでした。
石見畳ヶ浦
石見畳ヶ浦
国府海岸