浮浪山 鰐淵寺(ふろうさん がくえんじ)は、
島根半島の西側、かつて関係が深かった出雲大社からも比較的近くの、日本海に近い山のなかに建っています。

"武蔵坊弁慶の伝説"と"紅葉の名所"として知られるお寺は、最盛期を迎えた中世(13~16世紀)の山林寺院の姿がそのまま現在まで残っており、境内は中国地方を代表する山林寺院として国史跡に指定されています。

お寺が作られたのは推古二年(594)。
信濃国の智春上人(ちしゅんしょうにん)が、推古天皇の眼の病が治るよう「浮浪滝(ふろうのたき)」に祈り平癒されたので「推古天皇の勅願」により開創された「勅願寺」であると伝わっています。

また「鰐淵寺」の名前は、"浮浪滝"のほとりで智春上人が誤って滝壺に落とした器を「鰐(わにざめ)」が鰓(えら)にかけて浮かび上がりお返ししたという伝承からきているそうです。

有名な伝説として伝わる京都の五条大橋で牛若丸(源義経)に会う前の、18歳から3年間弁慶が修行し、浮浪滝を中心に多くの修験者が集う信仰の場として全国に知れ渡っていた由緒ある古いお寺です。

紅葉の頃合いを見計らって、11月半ばに訪れました。

駐車場から向かう道
駐車場から向かう道

まもなく仁王門 
まもなく仁王門

駐車場から入口の仁王門までおよそ15分、道筋もすでに美しく染まっていました。

仁王門を過ぎると早速感動の紅葉 image 3 of 30
仁王門を過ぎると早速感動の紅葉

仁王門を過ぎると早速感動の紅葉 image 4 of 30 

仁王門を過ぎ境内に入ると赤橙黄色に包まれる暖色の世界が迎えてくれました。

ふるふると感動しながら橋を渡り

橋と紅葉

本坊近くの紅葉

本坊近くの紅葉

本坊を右に見ながら階段に向っていきます。

見上げるとこのような眺め!

見上げるとこのような眺め

見上げるとこのような眺め 

いい時に来たようです。
たくさんの人が散策を楽しんでおられましたよ。

境内の美しい紅葉

境内の美しい紅葉 

「根本堂」へ向かって108ある階段を登ります。
弁慶が、大山(だいせん)寺(鳥取県大山町)から持ち帰った釣鐘を担いであがったといわれる階段です。

根本堂」へ向かって

根本堂」へ向かって

根本堂

根本堂。千手観音菩薩と薬師如来を本尊とする鰐淵寺の本堂です。

向って左手には「摩蛇羅神社 常行堂」が。

こちらは黄色の世界。

ここからの眺めをみると

ずいぶん高いところまで来たんだなぁと思いました。

根本堂の辺りからの眺め
根本堂の辺りからの眺め

摩蛇羅神社 常行堂 

摩蛇羅神社 常行堂
摩蛇羅神社 常行堂

摩蛇羅神社 常行堂(手前)と根本堂(奥)
摩蛇羅神社 常行堂(手前)と根本堂(奥)

狛犬と狛亀に紅葉
狛犬と狛亀に紅葉

根本堂を背に階段をおりて、

修行の場の中心であった浮浪滝へ行きます。

根本堂から階段を下りる
根本堂から階段を下りる

浮浪滝へ向かいます
浮浪滝へ向かいます

浮浪滝への案内板

受付のところにあった案内板の道順に従って写真とともにご紹介しますね。

1.キノコ型の休憩所の前を通る

キノコ型の休憩所の前を通る

2.川を渡る(飛石があります)

川を渡る(飛石があります)

3.石段を登る

石段を登る

4.白い建物あり(中間地点)

白い建物あり(中間地点)

5.建物の後ろに参道あり(山道)

建物の後ろに参道あり(山道)

6.木造の建物を過ぎると滝です

木造の建物を過ぎると滝です

木造の建物を過ぎると滝です

滝です

蔵王堂(ざおうどう) 

浮浪滝の裏に建っているのは「蔵王堂(ざおうどう)」。
かつて蔵王権現が祀られ、蔵王信仰の聖地だったそうです。

実はこの日、水が落ちるのはよくわからなかったのですが、枯山水ではないけど静寂のなか想像してみました。

見事な滝、音、滝に打たれる弁慶さん・・・

滝へ行くには山道を歩きます。足元に気をつけて、歩きやすい履物で行ってくださいね。

滝から戻るとまた暖かい色に包まれました。

紅葉の美しさに感動しながら武蔵坊弁慶伝説、修験者に思いを馳せつつ巡る散策でした。
あらためて古刹と紅葉は相性が素晴らしいと思いました。

 〖☆(出雲観光協会ホームページ) 鰐淵寺〔特集〕

紅葉

紅葉

紅葉