さわやかな風、穏やかな日差し、鮮やかに色づく景色・・・。春がやってきました。

春がきたなあと実感させてくれるのは、やはり草木などの自然ですよね。

空気、水ともに清く豊かな島根県は春の花も多種多様!
もちろん、市町村ごとに負けず劣らずの名所が存在します。

なので、とってもとっても迷い、考えて、今回は様々な桜が楽しめる 美郷町へ 行ってきました。

邑智郡美郷町、島根県のほぼ中央に位置しており..カヌ-体験や江の川遊覧船....山くじら(イノシシ肉)...
と、町の紹介をすると長くなってしまうので、
是非、しまねまちなびの市町村情報のページをのぞいてみてください。
しまね19市町村それぞれの個性が見えてくるはずです。

話を戻して、
美郷町の中でも有名な、ここは行っとかないと!と言われる桜の名所をご紹介します。

・妙用寺の桜
美郷町浜原にある妙用寺。こちらの境内には樹齢約500年、県の天然記念物に指定されている古大木が。
ヤマザクラ系とエドヒガンザクラ系の雑種で、ミョウヨウジザクラの新称がつけられた特別な桜。

妙用寺の桜

苔むした階段をあがりきったところに鐘つき台、またその奥に妙用寺の本堂があります。

階段の手前に立って見上げてみると、桜の木の枝が宙で交差してアーチのよう。
この花びらは雨とともに降り注ぎ、階段や手すりなどをサクラ色に染めていました。

メインである桜の古大木は鐘つき台の横に。
階段の脇に咲いていた桜とは雰囲気から違います。

幹は太く短く、そこから延びる枝はごつごつと遠くへ遠くへのびていました。
がっしりとした幹や枝のイメージとは裏腹に、咲いている桜はかわいく透けるようなピンクの花弁。
ギャップです。私はこの桜の木と花を見て"ギャップ"という言葉がポーンと浮かびました。
雨に濡れ、可憐な花弁はますます頼りなく、しんなりと。
桜の花、というには物足りない気もしますが(花弁が数枚散ってしまっています)、雰囲気だけでも伝われば。

アーチ状の枝と鐘つき台

妙用寺の桜

桜

・ふるさとおおち伝承館と前川桜
江戸時代の農具や民具などを再生した古民家にて展示している、ふるさとおおち伝承館。
その庭先に植えられているのが、見事な枝垂桜。
エドヒガンザクラの突然変異種であり、美郷町の天然記念物にも登録されている貴重な桜です。

ふるさとおおち伝承館と前川桜

枝が柔らかく垂れ下がったこちらの桜、枝垂れ桜というものは本当にしなやかで優美な印象を受けるなあと、しみじみ。

幹が大きく二つに分かれ、そこから更に枝が細かく分かれて、のびて、垂れ下がる。
まるで噴水のように動きのある枝は見ごたえがあります。

全体を捉えると繊細な美しさが楽しめる桜。下にもぐったようなアングルでも撮ってみました。
こうしてみると、花の重みで枝が下がっているのでは?と思うくらいにびっしりと花がついている様子がよく分かります。

紹介した桜は2か所のみですが、趣が違って興味深く、じっくりと鑑賞ができました。
また、今回は満開だよ、見ごろだよという日から数日過ぎ、小雨が降っているなか訪問しましたので、全体的に儚い印象を強く感じられたのではないでしょうか。

しかし、これは時期やお天気、時間帯によっても変わることですので、来年ぜひお好きなタイミングで行かれると、イメージも変わって面白いかと思います。ライトアップも行っているので、夜桜も要チェックです。

このように、一つとして同じ印象を受けることのない、個性豊かな桜が美郷町には多数存在しています。
美郷町を訪れたなら、自分のお気に入りの桜を見つけてみるのはいかがでしょうか。きっと素敵な出会いがありますよ。

おおち伝承館と前川桜

下から見上げるようにして

山々と前川桜