鬼舞いの地で見たものは!?
2016年08月12日
隠岐 西ノ島では、強い風を「鬼」と呼んだそうです。
今回訪れた場所は、別府港から約13km。
「鬼舞」という名が付けられた展望所。
西ノ島と言えば、摩天崖や赤尾展望所からの景色が良く知られていますが、この展望所からもまた、一味違った素晴らしい景色を見ることができます。
西ノ島町を訪れた際には、味わってみていただきたい展望です。
駐車場から展望地まで歩いて登ること約5分。
島の南西部に位置するここ鬼舞展望所からは、日本海や西ノ島町の町が見下ろせるだけでなく、隠岐島前の他の島々、知夫里島(知夫村)、中ノ島(海士町)を見渡すことができます。
島前3島が海を取り囲むように存在する地形は「島前カルデラ」と呼ばれており、この島々は約500万年前の火山の活動によって形成されています。
例えではなく、本物のカルデラなのですね。そう思って眺めてみると...なるほど、海を巻き込んだカルデラと言えば良いのでしょうか。なんとなく、その形を見てとることができます。すごい!!
先に見えるのが知夫里島。
一瞬、思いっきりジャンプしたら渡れるのでは?と思うほど近くに見えます。
(そんな方はいらっしゃらないかと思いますが...実際には数百メートルは距離がありますので、絶対に挑戦はなさらないようお願いします!)
そして、この展望所で特徴的だったのは、"馬"です!
他の展望所でも馬は放牧されているのですが、鬼舞展望所には特にたくさんいるように見えました。
間近に見るお馬さん。あまりの近さにびっくりしましたが、お馬さん、目の前でアタフタする私たちのことなどお構いなし。慣れた様子で、堂々と草を食べておられました。ご立派です!
「食事の邪魔さえしなければ、好きなだけ見ていってもいいぞ。」と言ってくれているような...
というわけで、お馬さんとはお互いに程よい距離を保ちながら、見物を続けさせていただきました。
日本海を望みながら立つお馬さん。絵になります。
少し霞がかかっていたためか、空と海との境が曖昧になって、まるで雲の上にいるかのようでした。
しばらく、ゆっくり、のんびりと、海と空と島とを眺めて...
"あぁ、なんて綺麗なんだろう。"
感動を噛みしめる少し横では、「ばりっぼりっばりっ・・・」
美味しそうに草を食む音だけが聞こえていました。
名前の印象とは違い、穏やかな空気が漂う場所。
鬼が舞うような風はありませんでしたが、代わりに鳶が気持ちよさそうに舞っていました。
因みに、下は他の日に別のスタッフが鬼舞展望所に行ったときの様子です。
お馬さん、遊歩道の近くを走っているーーー!!?
放牧のため、その時々でお馬さんの数や集まり具合も違うようです。
(馬が近くに来ても、慌てず、騒がず、驚かせないこと、近づいて触ったりしないことを守って行動しましょう。)
景色だけではなく、ここにはかつて隠岐諸島で営まれていた独自の農法、「牧畑」農法の石垣の跡も見ることができます。
島前カルデラに、西ノ島の町並みに、広大な日本海の景色。間近に見るお馬さんに、牧畑の跡...
ゆったりしながらも見所のたくさんある、とっても魅力的な場所です。
夏にはヒメヒマワリも咲きます。
例年ではないようですが、年によっては一面に群生して咲くこともあるそうです。
私たちが訪れたとき(平成28年7月初旬)にも、可愛いオレンジ色の花が、少しですが咲いていました。
見る方向で、その時々で、違う表情を見せる鬼舞展望所。
次に訪れるときは、どんな風が吹くのでしょうか?