イ・ズ・モ・コ・バ・イ・モ

何だかおもしろい響き。

何でしょう?
川本町で愛され大切にされているものです。

正解は植物の名前なんですよ。ユリ科の多年草です。

早春、イズモコバイモの花は、桜よりも早く開いて春の訪れを教えてくれます。
うつむきがちにそっと・・。
白くて小さい可憐な花は"春の妖精"とも言われています。

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ここは川本町谷戸(たんど)地区、イズモコバイモの群生地。

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県道沿いにあるので車で行くことができますよ。

イズモコバイモ

イズモコバイモ。どこで区切るのでしょうか?!  
モコとかイモがひょいひょいと目に入ってきますが、"イズモ" と "コバイモ" です。

最初に見つかったのが出雲地方だったため"イズモ"。現在多くみられるのは川本町や大田市とのことです。

"コバイモ"は漢字で"小貝母"と書きます。中国原産のユリ科アミガサユリの別名 貝母に似ていて、小さいので小貝母。

コバイモは現在日本に8種類の品種が自生していると確認されており、『イズモコバイモ』は1979年に新種とされました。島根県でしか見られない固有種! 環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているほど希少な植物であり、川本町の指定文化財です。

イズモコバイモ

イズモコバイモ

イズモコバイモ

葉っぱは毎年少しずつ大きくなり

いろいろな大きさの葉っぱ

5~6年目で花を咲かせます。

つぼみの状態のイズモコバイモ

咲くとき花は下を向くのですが、ここではいいぐあいに目線の高さより上の斜面に咲いているので見上げて愛でることができます。

イズモコバイモ群生地 斜面

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5~6年かかるということは、花のまわりには1年生から5年生の葉っぱたちも息づいているということ。 

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いろいろな大きさの葉っぱ2

いろんな"学年"が入り交じって、なんだか小学校みたい、葉っぱもかわいいですね。
いま見ている花も、4~5年前はいてもわからないような細い線の葉っぱだったのかと思うと。。よく育ったねぇ。しみじみと眺めてしまいます。

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川本町にはこの貴重な植物を守るため活動している2つの団体があり、住民の方々が保護活動で自生地を支えておられます。草取り、暑さに弱いため杉の木を程よく間引いて影をつくる、あるいはヒヨドリの被害から守るなど。このようにして生育環境を整えることでたくさん咲くのだそうです。

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斜面の上から見る

そして見頃には訪れる人々を出迎え案内してくださいます。

住民の方の案内で見学する人たち

広島からバスツアーで、また青森、神戸、東京などから団体で来られた方々とも会われたとのこと、山野草を愛する方々が全国からイズモコバイモを見るために来られるそうです。
ここでご紹介した内容を含め、明るくお話しくださる住民の方々が、イズモコバイモをいかに大切にしておられるかをひしひしと感じました。

イズモコバイモ群生地 斜面2

保護活動に取り組む住民の方と自生地斜面

斜面の上へも上がれます

現地に到着してもパッと目を引く華やかさはありません。最初はここ?咲いているのかな??と思ってしまいました。でも、帰る頃にはもうすっかりこの斜面が愛おしい。

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開花の時期とされる3月には毎年「春の妖精 イズモコバイモ祭り」が開催されています。

イズモコバイモ5

貴重な自生地のイズモコバイモ

自生地なので自然のまま生えていることもあり、年によって咲き具合や見頃は変わりますが、近年はお彼岸の頃がよいようです。

イズモコバイモ

「春ですね。」
3月の日差しを浴びながら、小さな春の使者とそっと喜び合えたら・・・

イズモコバイモと迎えた春は、いつもよりやわらかな、やさしい春でした。

※写真は2016年、2017年の3月に撮影したものです。

(☆川本町公式サイト「イズモコバイモ群生地(絶滅危惧種)」)
(☆島根県 自然環境課「川本町イズモコバイモ自生地」)

イズモコバイモ

イズモコバイモ

イズモコバイモ