松江の謎を深掘り!ミステリーツアーに潜入!
2024年02月14日
松江の謎を深掘り!ミステリーツアーに潜入!
来る2023年10月29日(日)・・・
まちなびスタッフは、ある謎に包まれたイベントに潜入しました・・・!
それは・・・・・・
~Bonさんと松江ゴーストバスで行く~ミステリーツアー
と、その前に・・・ここでクイズです!
Q:「松江」といえば・・・なんでしょう???
国宝・松江城?
宍道湖?
しじみ?
お茶(抹茶)?
和菓子?
蕎麦?
カツライス?
(・・・だんだん、お腹がすいてきましたね・・・)
どれも美味しそう・・・ではなく!
ズバリ! この名前は、必ず聞いたことがあるでしょう!
A:小泉八雲(ラフカディオ・ハーン),1850-1904
――――松江にゆかりのある文豪です。
代表作には、『知られぬ日本の面影(上下2巻)』(1894.9)や『怪談』(1904.4)などがあります。
小泉八雲は、出生名を「パトリック・ラフカディオ・ハーン」といい、1850年にギリシャ西部のレフカダ島で生まれました。19歳でアメリカに移民し、1885年、35歳の時に「ニューオーリンズ万国産業綿花百年記念博覧会(1884年12月16日開幕)」で触れた日本文化に興味を抱きました。また、ニューヨークで読んだ英訳『古事記』などの影響で来日を決意し、1890年4月に40歳で来日を果たしました。
「小泉八雲」と名前を改めたのは、1896年でした。その年、松江の士族の娘である小泉セツと正式に結婚し、日本に帰化したのです。
「八雲」という名前は、『古事記』にある日本最古の和歌にちなんで名付けられたそうです。
【詳しくは、小泉八雲記念館HPへ】
小泉八雲は、妻のセツから多くの日本の民話や説話などを聞き、また自らも日本文化を深く研究し、著書『知られぬ日本の面影』を出版しました。その後も数多くの日本の文化や民話を伝える著書を出版し、世界が日本を知るきっかけの1つになったのです。
しまねまちなびの情報コーナーにも「小泉八雲」に関する本がありますよ!
セツについての本もあるので、ぜひ、お手に取ってみてくださいね。
さて、なぜここで「小泉八雲」のお話をしたのかといいますと・・・
実は、今回の主役が文豪「小泉八雲」と深い深いご縁を持つ方だからです!
では、冒頭に戻り・・・このたびのまちなびスタッフが潜入したイベントは、
【~Bonさんと松江ゴーストバスで行く~ミステリーツアー 】というタイトルですが・・・
この「Bonさん」って・・・いったい何者でしょうか?!
「Bonさん」は、本名を「小泉凡」さんといい、小泉八雲の曾孫にあたる方なのです!
民俗学に精通しているBonさんは、小泉八雲についても非常に深く研究されていて、多方面で八雲が触れた「松江」をユニークなエピソードとともに紹介されています。
今回のイベントでは、Bonさんがナビゲーターを務めてくださいました!
テーマは【河童・水神】・・・
ここでクイズをもう1つ!
Q:「河童・水神」というと、皆さんは何を思い浮かべるでしょう?
河童は、子どもの姿で、全身みどり色をしていて・・・頭にはお皿、背中に甲羅をつけている・・・
川に住み、やって来た人間をからかう小型の妖怪というイメージがありますね。
「水がいのち!」で、いたずら好きなキャラクターでしょうか?
水神は、「神」とつくほどですから威厳があり、「水」の神様なので龍をイメージします。
怒らせると怖い・・・! 農業・暮らしを司る神様という感じでしょうか?
人間の力の及ばない存在ですね。
さあ、このようなイメージを思い浮かべた方が多いのではないでしょうか?
このツアーでは、その概念がすこし変わるかもしれません・・・!
では、「河童・水神」について探ってみましょう!
このツアーは、松江駅を出発し、松江市内の「河童・水神」にまつわるスポットを巡ります。
このレポートでは、その一部をご紹介いたします。
◉ ◉ ◉
いざ! 出発!
どこに連れて行ってもらえるのでしょうか!? ワク☆ワク☆します!
(松江ゴーストツアーのラッピングバスで出発!)
~~「日本は農耕民族なので・・・水には神が住んでいるとされ、「水神」という信仰が日本中でおこなわれています。そして、水は農耕には欠かせないとして、田の神様としても仰がれています」
と、発車したバスの中で、Bonさんが「河童・水神」について解説してくださいました。
(ナビゲーター Bonさん)
「水神」とは、水の神から農耕へと結びつき、田の神としても信仰されています。また、水源地や井戸などの神としても祀られています。水源地の神は、水を分けると書いて「水分(みまくり)神」と呼ばれるそうで、この「みまくり」は、「身ごもり」と言葉の音が似ていることから、いつしか安産や子宝の神様としても仰がれるようになりました。面白いことに、水分神は「田の神」より、どちらかというと「山の神」と結びついて信仰されているそうです。(やはり、水の恵みは山からやってくるということなのでしょうか・・・。)
田の神・山の神は、農耕生活を営む人にとってとても大事な存在でした。日本では古くから、季節によって神様が交替するという信仰があったのです。
春になると田んぼ(稲作)の期間が始まります。この期間は「田の神」を信仰し、期間が終わると「田の神」は山にかえり、「山の神」と交替するのだそうです。このような信仰は、非常に古い時代から伝えられています。特に、九州山地では、人々は田の神を「かわんたろう」、山の神を「やまんたろう」と呼び、仰いできました。
そして・・・「かわんたろう」の正体は、【河童】なのです。
――――!!!?
日本人にとって「水の神」というのは、「田の神」や「水源地の神」であり、そのシンボルとしての「河童」が登場したわけです。また、「河童」に加え、しばしばシンボルとして出てくるのが、「龍」や「蛇」なんですね・・・・・・
・・・・・・皆さん、突然の「河童」の登場に驚かれたことでしょう。
「河童」と「水神」には、意外な結びつきがあったのですね。
これまでの概念がすこ~~し、変わったでしょうか?
◉ ◉ ◉
さて、【~Bonさんと松江ゴーストバスで行く~ミステリーツアー】は、行き先が当日まで伏せられているドッキドキのイベントですので、ここから先は、ほんのりと写真で垣間見ていきましょう。
あまりネタバレにならないように、具体的な地名はあえて載せません。
「気になる!」という方は、ぜひまたの機会に参加して、実際に体感してみてくださいね!
まず訪れたのは、建設が難航したために人柱をたてた・・・という言い伝えがある橋梁。
橋のたもとには、その言い伝えを裏付けるかのように建てられた供養碑があります。
まちを歩きながら、Bonさんは小泉八雲についてもエピソードを披露してくださいました。
ここは、八雲が泊まった宿だそうです。
八雲は日本食も好んで食べましたが、あるものだけは、どうしても食べられなかったそうですよ。
どんどん先に進みます。こちらも八雲にとても縁のある場所です。
現在は、石碑が残っています。
これは何の跡でしょう? 水の神と繋がりがあります!
市内はバスで移動します。ここは、松江で一番有名な場所かも・・・?
Bonさんは、一体どこに向かうのでしょう? 「河童・水神」に縁の場所とは・・・?
移動中、バスの中から見える橋・・・この辺りの地域には、河童の伝承があるそうです。
最後にやって来たのは、とある神社。松江の伝統行事「ホーランエンヤ」で最も重要な存在です。
ホーランエンヤは日本三大船神事の1つに数えられ、370年以上の歴史があります。
境内では、ホーランエンヤで使用する船を大切に保管しています。
この神社には、「河童橋」という名の橋があります。なぜ、「河童」と名付けられたのでしょうか・・・?
――――いかがでしたか?
「気になって、気になってたまらない!」という顔になっていますね?!
皆さんも様々なテーマで松江市内を散策してみてください! 「いつも通り」の風景も、すこし違って見えるかもしれません。
河童を発見したら、とってもラッキー!?
出会ったときは、夏野菜(特に、キュウリ)を献上しましょう。
遊んでほしいという顔をしたら、相撲の相手をしてみてください。とても喜びます。
ただし、肝と尻子玉をとられないように注意が必要です!
皆さんの地域にも「河童・水神」にまつわるスポットや伝承はありますか?
ぜひ、調べてみてくださいね。
――――――――――*――――――――――
【お問合せ先】
島根県松江市中原町19(松江市役所第4別館)
TEL 0852-27-5843
【関連情報】
島根県松江市奥谷町322
TEL 0852-21-2147
【河童・水神に関するオススメの情報サイト】
取材へのご協力、ありがとうございました!心より、御礼申し上げます。