三江線 ー美しの沿線風景
2014年10月21日
のんびりコトコト三江線。JR三江線は島根県江津市・江津駅と広島県三次市・三次駅の間に6つの市町を駆け抜け、結ぶ駅の数は・・・三江線(さんこーせん)、さんこー 3(さん) 5(こー)、駅は全部で35。全長108.1キロ、そのほとんどを中国地方最大の川、江の川(ごうのかわ)に沿って走ります。
平成25年8月、島根県西部を襲った集中豪雨の影響で線路が大きな被害を受け、島根県江津市と美郷町の間で運転がストップしていましたが、平成26年7月に全面復旧、再びすべての駅をつないで走り始めました。
この夏、その三江線に乗車して撮った車窓からの眺め、或いは沿線から撮影した車両など、美しの沿線風景をご紹介します。
出発は島根県邑南町、口羽(くちば)駅。ここは無人駅です。
ゆっくり車両がホームに入ってきました。全体で1両・・なんだか親しみがわいてきます。
乗り込むと、車内はきれいで、トイレまであるのを確認すると早くもくつろいだ気分に。現在すべての車両に洋式トイレが設置されているそうです。いまは神楽ラッピング車両も走っていますね。青や緑色が基調の明るく楽しいデザインです。
いくつものトンネルを進むとやがて江の川とご対面。地上から30メートルもの高さにホームがある宇都井(うづい)駅からの眺めを楽しみ、長いトンネルを抜けると再び太陽の光を受けキラキラ輝く江の川と町並みが広がり、視界が開けます。島根県美郷町へ入りました。コトコト コトコト・・・
美郷町を過ぎると川本町、江津市まで、三江線はひたすら江の川沿いを行きます。
揺れの少ない快適な乗り心地のなか、蛇行する川をゆったり眺めながら、かつて山陰と山陽を結ぶ要路として人や物が行き交っていた頃の様を想像してみました。その後鉄道が整備され、道路ができて・・・。
これからも美しい江の川があり、その傍で鉄道も道路も、町から町へ人と人をつないでいるといいなと思いました。
色とりどりの橋を、振り返ると遠くに望む三瓶山を、近くに遠くに見える家々を、少しずつ川幅が広がっていく江の川を、飽かすことなく見せてくれる車窓から目が離せません。コトコト、コトコト、三江線。
沿線に暮らす人々の思いをのせて
これからもずっと一緒に
※三江線は、平成30年4月1日をもって廃止となっています。