春になり、身体を動かすのに丁度良い季節になってきました。

山・川・海。自然豊かな島根県ですから、楽しめる場所はたくさんありますが、今回は益田市からのお薦めで、島根県立万葉公園の「万葉スタンプラリー」に挑戦してきました!

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昨年末のレポート『人麿さんを訪ねて...【その後の、その4】』でもご紹介した万葉公園ですが、広すぎて回りきることができず、また行ってみたいと思っていたところ。こんな公園が近所にあったらなぁと思う、素敵なところなんですよ。
 
島根県立万葉公園は、益田駅から約4km。
石見地方(島根県西部)は、現存する最古の歌集である『万葉集』第一の歌人、柿本人麿(人麻呂)が赴任し、多くの歌を遺した地域。そんな石見の益田市にある万葉公園は、48.4ヘクタールもある広大な敷地に、万葉集に因んだ様々な広場や施設や、オートキャンプ場。歌碑や歌板が至る所に設置され、万葉の世界に触れながら様々なアクティビティを楽しむことができる公園です。
 
そんな公園内で行われている「万葉公園スタンプラリー」。

万葉公園スタンプラリー

万葉公園スタンプラリー2
 
万葉公園管理センターで台紙を受け取り、いざ出発!!

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『人麻呂展望広場』
福光石でできた柿本人麿の35首の歌碑が置かれ、万葉集に詠まれた石見の風景が表現された造りになっています。それから、見晴らしの良い高台にあって、歌に詠まれた石見の山々や、益田の町並みを展望することができる広場です。

人麻呂展望広場

人麻呂展望広場の歌碑

人麻呂展望広場にスタンプを求めて・・・

"石見の海 打歌の山の木の間より 我が振る袖を妹見つらむか"
 
少し話が脱線しますが、この歌は、以前に柿本人麿の足跡を追って益田市内を旅した「人麿さんを訪ねて...」でも取り上げた歌。
東屋の背後に見えるのが、その「打歌の山」、大道山です。

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『まほろばの園』

次に向かった広場は、"曲水の宴"を催すことができる、流れ川を設けた和の庭園。

まほろばの園

上流から流れてくる酒盃が自分の前を過ぎる前に歌を詠み、盃を受ける、という平安時代の雅な遊び。正に"万葉公園"!という設備ですよね。

まほろばの園

趣きある道も歩き、東屋へ。

ゆったりとした空間に、早くも一休み...

公園内には梅の花が咲いていました。

万葉公園の梅の花

のんびりと、ぼんやりと、万葉の時代を想って、
時間を忘れてしまいそうになりますが...スタンプのゲットは忘れてはいけません!

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こんな感じで、台紙に書かれた歌の近くにある、公園内10箇所のスタンプを集めて巡ります。

『太陽の広場』

太陽の広場

見渡す限りの広い広い、芝生の広場。
ご近所の方を心底羨ましく思うほど、気持ちの良い場所。

太陽の広場(左は藤棚)

藤棚が続く素敵な道を通って、歩いたり、少し走ってみたり...

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おや?ここにもスタンプが!?

万葉植物園

万葉植物園

万葉植物園2

万葉集に登場する植物が植えられた植物園。歌板と一緒に楽しむことができます。

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スタンプラリーは、公園に隣接する『高津柿本神社』も巡ります。

高津柿本神社は、柿本人麿の御魂を祀る神社。

開運、学問、農業、安産、眼疾治癒、 疫病防除、防火などのご利益で知られる神社ですが、数多くの恋の歌を遺した人麿さんにあやかって、恋愛成就を祈願する方も少なくないそうです。

我々も、お詣りをし・・・境内でスタンプもゲット!

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『石の広場』へ。
石への信仰があった万葉時代に因んだ、石造りの広場。

石の広場

他の広場とは趣きがまた違って、石畳がなんとも格好良い、ひっそりと落ち着いた空間が広がっていました。
 
そしてそして!ここには、石だけではなくて不思議な木もありました!!
 
この木。神楽面のようなコブが!!

不思議なコブ

樹齢200年以上のスダジイ。左隣には猿田彦大明神の道祖神。ここはその昔、長州路だったのだそうです。
万葉公園は、万葉の世界だけでなく、江戸時代の足跡にも触れられる場所なんですね。
 
それにしても、石見の地を代表する公園に、石見神楽の面のようなコブのある木。こんな心憎い演出をしたのは誰だっ!?と言いたくなるような...正に神業を見るスポットです。

いやぁ、万葉公園をすっかり満喫してしまいました。
ひとつひとつ趣きの異なる広場、施設が整備されていて、飽きることがありません。

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この他にも、野外音楽堂や多目的休憩所、子供向けの遊具のある広場等もあり、石見神楽や冬のイルミネーション等々、様々なイベントも行われています。

そんな万葉公園を大人2人ではしゃぎ回り...スタンプラリー、コンプリート!

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スタンプの台紙を持って再び管理センターへ。
胸元に戦利品のバッジを付けたら、歩いて温まった身体に、じわっと染み入る達成感がありました。

それにしても、気が付けばスタートからゴールまで2時間半!
予想以上に時間がかかったのは...途中、万葉公園に隣接する蟠竜湖が見てみたくなり、スタンプラリーの範囲から外れて足を延ばしていたからでした。

『蟠竜湖』

蟠竜湖

面積13ヘクタール、最大水深10mの自然の湖。竜が蟠る(とぐろを巻く)ような形をしていることから、その名が付けられたそうです。
 
静かで、入り組んだ湖岸はどこまでも続くように見えて、何時間でも眺めていられるな。と、思える場所でした。
 
貸しボートもありました。今回はスタンプラリー制覇を優先したため乗ることが出来ませんでしたが、もっと時間があったなら、ボートに乗って蟠竜湖を思いっきり楽しんでみたかったです。

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そんな素敵な蟠竜湖に行かなかった場合でも、スタンプラリーの10箇所すべてを歩いて巡ると、約2時間かかります。

スタンプが集まっていく小さな達成感でどんどん歩けてしまいましたが、無理は禁物です!途中の休憩所で休憩しながらまわるも良し!公園内にいくつかある駐車場間は車で移動されても良し!それぞれに合った方法で挑戦してみてください。
 
柿本人麿ゆかりの地、益田市の、島根県立万葉公園。
公園内に200箇所以上ある万葉集の歌板を見ながら散策すれば、身体を動かしながらも、人麿さんの生きた万葉の世界に触れる。有意義な1日を過ごすことができますよ。
 
万葉公園で、Let'sスタンプラリー!!

まほろばの園でスタンプを探す

水と青空の広場

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