松江の謎を深掘り!ミステリーツアーに潜入!

 来る2023年10月29日(日)・・・

 まちなびスタッフは、ある謎に包まれたイベントに潜入しました・・・!

 それは・・・・・・

 ~Bonさんと松江ゴーストバスで行く~ミステリーツアー

チラシA4

 

 

 

 と、その前に・・・ここでクイズです!


 Q:「松江」といえば・・・なんでしょう???

 

 国宝・松江城?
松江城イラスト 

 宍道湖?
宍道湖イラスト 

 

 しじみ?
しじみイラスト 

 

 お茶(抹茶)?    
抹茶イラスト 

 

 和菓子?
和菓子イラスト   

 

 蕎麦?
いずも蕎麦イラスト  

 

 カツライス?
カツライスイラスト

 


 (・・・だんだん、お腹がすいてきましたね・・・)

 どれも美味しそう・・・ではなく!

 ズバリ! この名前は、必ず聞いたことがあるでしょう!

 

 

 A:小泉八雲(ラフカディオ・ハーン),1850-1904

八雲イラスト

 ――――松江にゆかりのある文豪です。
 代表作には、『知られぬ日本の面影(上下2巻)』(1894.9)や『怪談』(1904.4)などがあります。

 

 小泉八雲は、出生名を「パトリック・ラフカディオ・ハーン」といい、1850年にギリシャ西部のレフカダ島で生まれました。19歳でアメリカに移民し、1885年、35歳の時に「ニューオーリンズ万国産業綿花百年記念博覧会(1884年12月16日開幕)」で触れた日本文化に興味を抱きました。また、ニューヨークで読んだ英訳『古事記』などの影響で来日を決意し、1890年4月に40歳で来日を果たしました。
 「小泉八雲」と名前を改めたのは、1896年でした。その年、松江の士族の娘である小泉セツと正式に結婚し、日本に帰化したのです。
 「八雲」という名前は、『古事記』にある日本最古の和歌にちなんで名付けられたそうです。
 【詳しくは、小泉八雲記念館HPへ】

 

 

 小泉八雲は、妻のセツから多くの日本の民話や説話などを聞き、また自らも日本文化を深く研究し、著書『知られぬ日本の面影』を出版しました。その後も数多くの日本の文化や民話を伝える著書を出版し、世界が日本を知るきっかけの1つになったのです。

 

 しまねまちなびの情報コーナーにも「小泉八雲」に関する本がありますよ!

 セツについての本もあるので、ぜひ、お手に取ってみてくださいね。

書籍

 

 

 さて、なぜここで「小泉八雲」のお話をしたのかといいますと・・・

 実は、今回の主役が文豪「小泉八雲」と深い深いご縁を持つ方だからです!

 

 

 では、冒頭に戻り・・・このたびのまちなびスタッフが潜入したイベントは、

 【~Bonさんと松江ゴーストバスで行く~ミステリーツアー 】というタイトルですが・・・

バナー


 この「Bonさん」って・・・いったい何者でしょうか?!

 

 「Bonさん」は、本名を「小泉凡」さんといい、小泉八雲の曾孫にあたる方なのです!
 民俗学に精通しているBonさんは、小泉八雲についても非常に深く研究されていて、多方面で八雲が触れた「松江」をユニークなエピソードとともに紹介されています。

 

 

 今回のイベントでは、Bonさんがナビゲーターを務めてくださいました!

 テーマは【河童・水神】・・・

 

 ここでクイズをもう1つ!

Q:「河童・水神」というと、皆さんは何を思い浮かべるでしょう?


   河童は、子どもの姿で、全身みどり色をしていて・・・頭にはお皿、背中に甲羅をつけている・・・
   川に住み、やって来た人間をからかう小型の妖怪というイメージがありますね。
   「水がいのち!」で、いたずら好きなキャラクターでしょうか?

河童イらすと龍神イラスト

    

   水神は、「神」とつくほどですから威厳があり、「水」の神様なので龍をイメージします。
   怒らせると怖い・・・! 農業・暮らしを司る神様という感じでしょうか?

   人間の力の及ばない存在ですね。

 

 

 さあ、このようなイメージを思い浮かべた方が多いのではないでしょうか?

 このツアーでは、その概念がすこし変わるかもしれません・・・!

 では、「河童・水神」について探ってみましょう!

 

 このツアーは、松江駅を出発し、松江市内の「河童・水神」にまつわるスポットを巡ります。

 このレポートでは、その一部をご紹介いたします。

 

◉ ◉ ◉ 

 

 いざ! 出発!

 どこに連れて行ってもらえるのでしょうか!? ワク☆ワク☆します!

 

1バス正面 1バス横
(松江ゴーストツアーのラッピングバスで出発!)

 

 ~~「日本は農耕民族なので・・・水には神が住んでいるとされ、「水神」という信仰が日本中でおこなわれています。そして、水は農耕には欠かせないとして、田の神様としても仰がれています

 と、発車したバスの中で、Bonさんが「河童・水神」について解説してくださいました。

2ナビゲーターBonさん
(ナビゲーター Bonさん)

 

 

 「水神」とは、水の神から農耕へと結びつき、田の神としても信仰されています。また、水源地や井戸などの神としても祀られています。水源地の神は、水を分けると書いて「水分(みまくり)神」と呼ばれるそうで、この「みまくり」は、「身ごもり」と言葉の音が似ていることから、いつしか安産や子宝の神様としても仰がれるようになりました。面白いことに、水分神は「田の神」より、どちらかというと「山の神」と結びついて信仰されているそうです。(やはり、水の恵みは山からやってくるということなのでしょうか・・・。)
 田の神・山の神は、農耕生活を営む人にとってとても大事な存在でした。日本では古くから、季節によって神様が交替するという信仰があったのです。

 春になると田んぼ(稲作)の期間が始まります。この期間は「田の神」を信仰し、期間が終わると「田の神」は山にかえり、「山の神」と交替するのだそうです。このような信仰は、非常に古い時代から伝えられています。特に、九州山地では、人々は田の神を「かわんたろう」、山の神を「やまんたろう」と呼び、仰いできました。

 そして・・・「かわんたろう」の正体は、【河童】なのです。

 

 

――――!!!?
恐ろしい子イラスト

 

 

 日本人にとって「水の神」というのは、「田の神」や「水源地の神」であり、そのシンボルとしての「河童」が登場したわけです。また、「河童」に加え、しばしばシンボルとして出てくるのが、「龍」や「蛇」なんですね・・・・・・

 

 

 ・・・・・・皆さん、突然の「河童」の登場に驚かれたことでしょう。

 「河童」と「水神」には、意外な結びつきがあったのですね。

 これまでの概念がすこ~~し、変わったでしょうか?

 

◉ ◉ ◉ 

 

 さて、【~Bonさんと松江ゴーストバスで行く~ミステリーツアー】は、行き先が当日まで伏せられているドッキドキのイベントですので、ここから先は、ほんのりと写真で垣間見ていきましょう。

 あまりネタバレにならないように、具体的な地名はあえて載せません。

 「気になる!」という方は、ぜひまたの機会に参加して、実際に体感してみてくださいね!

 

 

 まず訪れたのは、建設が難航したために人柱をたてた・・・という言い伝えがある橋梁。

3源助1 3源助2 3源助3 

 橋のたもとには、その言い伝えを裏付けるかのように建てられた供養碑があります。

 

 

 まちを歩きながら、Bonさんは小泉八雲についてもエピソードを披露してくださいました。

4大橋館1 4大橋館2

 ここは、八雲が泊まった宿だそうです。

 八雲は日本食も好んで食べましたが、あるものだけは、どうしても食べられなかったそうですよ。

 

 どんどん先に進みます。こちらも八雲にとても縁のある場所です。

5京店1 5京店2

5京店3

 現在は、石碑が残っています。

 

 

 これは何の跡でしょう? 水の神と繋がりがあります!

6井戸

 

 

 市内はバスで移動します。ここは、松江で一番有名な場所かも・・・?

7松江城1 7松江城2 7松江城3

 Bonさんは、一体どこに向かうのでしょう? 「河童・水神」に縁の場所とは・・・?

 

 

 移動中、バスの中から見える橋・・・この辺りの地域には、河童の伝承があるそうです。

8海崎橋

 

 

 最後にやって来たのは、とある神社。松江の伝統行事「ホーランエンヤ」で最も重要な存在です。

9あだかや1 9あだかや2

9あだかや3

 ホーランエンヤは日本三大船神事の1つに数えられ、370年以上の歴史があります。

 境内では、ホーランエンヤで使用する船を大切に保管しています。

 

 

 この神社には、「河童橋」という名の橋があります。なぜ、「河童」と名付けられたのでしょうか・・・?

10河童橋1 10河童橋2

 

 

 

 

 

 ――――いかがでしたか?

 「気になって、気になってたまらない!」という顔になっていますね?!

 皆さんも様々なテーマで松江市内を散策してみてください! 「いつも通り」の風景も、すこし違って見えるかもしれません。

 

 

 河童を発見したら、とってもラッキー!?

 出会ったときは、夏野菜(特に、キュウリ)を献上しましょう。

 遊んでほしいという顔をしたら、相撲の相手をしてみてください。とても喜びます。

 ただし、肝と尻子玉をとられないように注意が必要です!

 

 皆さんの地域にも「河童・水神」にまつわるスポットや伝承はありますか?

 ぜひ、調べてみてくださいね。

 

 

 

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【お問合せ先】

一般社団法人 松江観光協会

島根県松江市中原町19(松江市役所第4別館)

TEL 0852-27-5843

 

【関連情報】

小泉八雲記念館

島根県松江市奥谷町322

TEL 0852-21-2147

 

【河童・水神に関するオススメの情報サイト】

国際日本文化研究センター 怪異・妖怪伝承データベース

 

 

取材へのご協力、ありがとうございました!心より、御礼申し上げます。