
伝統と神話のまち美保関~もち花編~
2024年03月01日
伝統と神話のまち美保関~もち花編~
今回の旅の目的地は、伝統が今に続く美保関町・・・
「美保関町では、もち花祭りが始まりました。」
昼食をとった先の店主が、ニュース番組を見ながら「昔、よー作りよったなぁ(よく作ったなぁ)…」と、
ぽつりつぶやいたことがきっかけで興味がわき、約1年ごしで美保関町の“もち花祭り”へ出かけてきました。
もち花とは
クロモジという木の枝に、小さく丸めた餅をつけて花に見立て、飾る。
旧正月を迎える2月上旬に、その年の五穀豊穣などを願い、作られていました。
昔はどの家庭でも神棚や床の間に飾っていたそうですが、近年は過疎化や少子高齢化、
正月に餅をつく家庭も少なくなり、次第にもち花を飾る風習も薄れてきたそうです。
そこで、この風習を後世に残していこうと美保関町の観光協会が冬の行事として
8年前から旧正月の時期に「もち花祭り」を行っています。
(今年は2月10日(土)~2月15日(木)に開催されました。)
観光協会では、もち花づくり体験ができるとのことで(500円税込)
さっそく伺い、作り方のレクチャーを受けます。
まずはこの中から好みの枝を1つ選びます。どれにしようかな。
大きめで、小さな枝がたくさんついているものを選びました。
では、もち花づくりスタート。
この祭りのオ―プニングイベントで地域の子どもさんたちがついたお餅を、
小さくちぎって平たくのばし、枝を包み込むようにしてつけていきます。
手にひっつかないように餅とり粉をつけ…
餅につけすぎると枝にひっつきません。
バランスよく枝に餅をつけていき、、、
完成です!
いい感じ。
その昔、もち花を飾った後は餅のついている枝をパチンと切り落とし、
それを油で揚げて食べていたそうです。
いわゆる「あられ」ですね。クロモジの枝が口に入っても大丈夫。
クロモジは和製ハーブとも呼ばれ、殺菌・抗菌効果があり、胃腸の不調を
緩和してくれたり、リラックス効果もあったり、と万能な植物です。
クロモジ茶をいただきました。
スッと清涼感のあるスッキリとした味。そしてとってもいい香りです。
体が温まる。
このイベント期間中は、近隣の商店、土産屋や旅館などでクロモジを使った
「もち花茶(クロモジ茶)」や、「オリジナルクッキー」の販売もあります。
美保神社や青石畳通り周辺にも、もち花が飾られていて、可愛らしい丸くて小さな
白い花が咲いているかのような光景です。
持ち帰って、まちなび情報コーナーに飾ってみました。
作り方はもちろん、もち花の歴史や、美保関町のことをたくさん教えて頂きました!
ありがとうございました。
いにしえの風習を後世に。
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島根県松江市美保関町美保関661
TEL 0852-73-9001
公式サイト(https://www.kankou-matsue.jp/)
――取材へのご協力、ありがとうございました!心より、感謝申し上げます。――