かんけつせん【間欠泉】

一定の時間をおいて周期的に湯やガスを噴き上げる温泉。宮城県鬼首(おにこうべ)や北海道の登別、米国のイエローストーン公園などのものが有名。(大辞林 第三版より転載)

早い話が、噴き上がる源泉!全国的にも珍しいものだそうですが、

ここ島根県にも間欠泉が存在していることを、みなさんご存知でしたか?

間欠泉があるのは、島根県鹿足郡吉賀町の木部谷温泉「松乃湯」。

松乃湯

「吉賀町の温泉は素晴らしい泉質で、県内外にリピーターがいる。」という情報を事前に得ていたこともあり、期待を胸に向かいました。

松乃湯に到着すると、駐車場から温泉の裏手へ続く、舗装された坂道を行きます。(大きい看板が分かりやすく示しています。見学者も多いようです。)

源泉求め、坂道を行く

歩いていると目に入る、道のわきを流れる水路。この水路がすごかった。茶褐色のぬらぬらとしたものがびっちりと付着しています。
すこしびっくりしてしまったのですが、こちらの正体は『湯の花』。

源泉中の温泉成分や混在していた物質が、大気にふれて冷えたり、酸素と反応することで沈殿が発生
します。まさに、目に見える温泉の成分、これを『湯の花』といいます。

ということは、成分が、ものすごい豊かだな・・・。想像以上にいいお湯が湧いているようです。

木部谷温泉、早くも期待を上回ってきました。

温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉。コラーゲンの生成を助ける美肌成分であるメタケイ酸が豊富なのが特徴で、殺菌効果やクレンジング作用も期待できる成分豊かな温泉。水路のそばには、効能を書いた立札がずらりとならんでいるのも印象的でした

坂道を登りきると、ぱっと開けた場所へでました。目の前にはフェンスで囲まれた、一見プールと見まごう大きな空間。ここに水路を流れる温泉の源がありました。

「間欠泉こちら」の拡大写真

「湯の花がびっしりな水路」の拡大写真

「まるでプール!?な源泉」の拡大写真

間欠泉について 看板

こちらの間欠泉『約25分おきに地上2mほどの高さまで吹き上がり、炭酸ガスの力で湧く』そうなのです。
この『炭酸ガスの力で湧く』というところが、注目ポイント!

間欠泉は、源泉の沸騰により高温の水と蒸気を噴き上げるタイプと、水の沸点より低い温度で炭酸ガスの圧力によって噴出するタイプの2種類に分けられます。木部谷温泉は後者の炭酸ガスタイプ。泉質が豊かなのはこの炭酸ガスの影響が大きいのかな、と考えつつ間欠泉の噴出の瞬間を待ちます。

ぽこ・・・ぽこぽこ・・・という軽い水音のあと、じゅわわわ・・・!と細かいあぶくが発生し、
瞬く間に無色透明の鉱泉は白く泡立って、力強く、ずんずんと高さを増していきます。吹き上がる様子は噴水のよう。ただ自力で吹き上がっているんだよなあと思うと興味深く、まじまじと見つめ続けていました。

間欠泉

まるで意志があるような迫力と、不規則な水しぶき。『躍動』という言葉が似合う湧きっぷり。
毎分200リットル(最大400リットル)噴出するという鉱泉が、ざぶざぶと音を立てながら水路へと流れ込んでいきます。
炭酸飲料が吹き出るような勢いが5分間続くそのエネルギー...凄まじいものがありました。

なお、25分おきにしか現象が起こらないので、タイミング次第では『まだ?本当に湧くの?』と不安になることも。根気よく待ってくださいね。

こうして、湧いて流れていった鉱泉は、源泉かけ流しの温泉として、人々の心と体の癒しとなります。『間欠泉』という珍しさでひきつけ、泉質の良さで魅了する。そんな温泉が吉賀町にありました。

ちなみに、今回お邪魔した木部谷温泉「松乃湯」は、石見エリアのガイドブック『石見たび』の『石見の朝めし』のページに掲載されているお宿。

女将さん手作りの朝ごはんも、人々を魅了するものの一つのようです。

(なつかしの国石見 石見の朝めし・ホームページでもご覧いただけます。⇒こちら)

「流れ出る源泉」の拡大写真

「流れ出る源泉アップ」の拡大写真

「水路へ」の拡大写真