島根県のまんなかあたりに位置する国立公園 三瓶山(さんべさん)は、中国地方で一番若い火山です。
最初の噴火活動はおよそ10万年前で、その後何度かの噴火活動のうちに形成された峰々は
男(お)三瓶山(1,126m)、女(め)三瓶山(953m)、子三瓶山(961m)、孫三瓶山(903m)と家族のように名前がつけられ、大平山(854m)や日影山(697m)とともに最後の噴火のときにできた火口、室の内(むろのうち)というくぼ地を取り囲んで魅力的な景観をつくっています。

国立公園 三瓶山
島根で山を楽しもう!と思ったときすぐに思い浮かぶのがこの三瓶山です。

経験や体力に合わせてルートを決めるところから楽しい登山はもちろん、
裾野に広がる高原などふもとではキャンプ、ピクニックにサイクリング、温泉、食・・・と、
様々な楽しみ、喜びを与えてくれます。

北側のふもと"北の原"には、三瓶山を中心に、島根県の自然を紹介する自然系博物館があります。
山でレジャー!というと、体を動かすアウトドアのアクティビティが浮かびますが、
そこには、自分の体を動かすだけでは届かない、時空を超えた三瓶山の奥深い魅力との出合いが待っていました。

『三瓶自然館サヒメル』

三瓶自然館サヒメル


建物の背後には男三瓶山がドーンとそびえて見守っています。

三瓶自然館サヒメル 館内

館内に入ると窓ガラスの外に三瓶の森が広がり、バードウォッチングができるようになっています。森に向かってテーブルとイス、気持ちがいいです。

新館に続く廊下のガラスは土のなかが見えます。アリやだんごむしなど地中の生き物の様子が見えるようになっていておもしろい!

ガラス窓から土のなかの世界が見えるガラス窓から土のなかの世界が見える

展示は三瓶山を中心に、大地の成り立ち、島根の山や森・海、そこに生きる動植物の生態、化石やはく製、標本など、紹介される種類や多さに圧倒されました。

三瓶自然館サヒメル展示室世界唯一のニホンアシカ成獣のはく製「リャンコ大王」三瓶自然館サヒメル展示 

子供が楽しめるコーナーも充実していました。木製のモノで遊べたり、大人も楽しい。

フィールドガイドコーナー


あちらこちらに置いてある双眼鏡や顕微鏡で小さなものを観察することもできれば、ビジュアルドームではプラネタリウムと大型ドーム映像をみることができます。
プラネタリウムを観賞して、天体の迫力と美しさに感動しました。


さて、新館には大きな木が展示されていました。

三瓶埋没林
それは4000年の眠りから覚めた、立ったままの巨木と、斜面にはりつくように伸びる根、細い枝。

噴火活動によって縄文時代の森がそのまま埋もれて残っていたのが発見されたのです!
本物なんですねぇ。すごい。

噴火による三瓶山の形成過程、地層の詳しい解説や、この地中で見つかった巨木群の発見から保存までの様子も知ることができます。

噴火による三瓶山の形成過程など詳しく知ることができる

水田の区画整備工事をしていた1983年に2本の巨木が掘り出され、その後の発掘調査によって多数発見されたのは1998年のことでした。

ここから車で10分ほどの『三瓶小豆原(あずきはら)埋没林公園』には、
火山灰に埋もれていた"地底の森"がそのままの状態で展示してあるとのこと、ここに展示されている木もそこから移設されてきたものらしい。
これは見てみたい!縄文時代の巨木の森!!

-----三瓶バーガー食べてから。サヒメルのすぐ目の前に三瓶バーガーが食べられるお店が


満足。

ということでやって来ました。

三瓶小豆原埋没林公園 外観三瓶小豆原埋没林公園 外観


地中に埋まっている感じの建物も素敵です。地底都市への入口みたい!?

三瓶小豆原埋没林公園三瓶小豆原埋没林公園


地上から螺旋の階段を下りて近づいていくアプローチも、いい。


縄文時代に生きていた木縄文時代に生きていた木

縄文時代に生きていた木縄文時代に生きていた木


いま、縄文時代の地球に生きていた木と対面している・・ 

縄文時代の巨木の森
根元には当時の土壌も残っており、直立したままの木の根はこの古土壌のなかに根を張っているそうです。

縄文時代の土壌も残っていた立ったままの木は古土壌の中に根を張っている。


立ったままの幹の多くは幹回りが3~8mにもおよぶ巨木で、高さが最も高いのは12m。推定樹高はおよそ50mの巨木もあるそうです!流木群もあります。確認された樹木の多くはスギで、他にトチノキ、ケヤキなど。

立ったまま火山灰に埋もれていた木流木群

世界的にも貴重といわれる神秘の森です。

縄文時代の巨木の森


「縄文時代に生きていた木」の拡大写真

「流木群の木の断面」の拡大写真

「縄文時代に生きていた巨木」の拡大写真

地上に戻ると古代ハスも咲いていました。

古代ハスの花が咲く池古代ハスの花のつぼみ古代ハスの解説



『三瓶自然館サヒメル』、『三瓶小豆原埋没林公園』。
なんかすごいものをみた。

土、山、海、空

顕微鏡のなかから天体まで。
縄文から現代まで。
宇宙が目の前に近づき、地球のなかへ、縄文時代へ。

時間、空間、見て聞いて体験したことのスケールが大きくて、興奮しながらボーっとします。

こんなにも多種多様なものに囲まれている自分の存在がものすごくちっぽけなような、
いやいや、ものすごくすごいことのような・・

よかった。


・・・とどのつまりはシンプルで、これまで以上に三瓶山を好きになりました。


《☆島根県 自然環境課 「三瓶山の地形と景観」
《☆島根県西部公式観光サイト なつかしの国石見「三瓶自然館サヒメル」
《☆島根県西部公式観光サイト なつかしの国石見「三瓶小豆原埋没林公園」

「三瓶小豆原埋没林公園 内観」の拡大写真

「古代橋と三瓶の森」の拡大写真

「三瓶小豆原埋没林公園」の拡大写真