隠岐の島町の五箇地区に、『水若酢神社(みずわかすじんじゃ)』という神社があります。

水若酢神社は、隠岐国一宮。主祭神は水若酢命(ミズワカスノミコト)。隠岐の国土開発と防備、日本海の海上鎮護の任に就かれた神様が祀られています。

西郷港から車で約25分。訪れたのは、青空がとても綺麗な日でした。
水若酢神社(一の鳥居)

一の鳥居。潜り進むと、奥行きのある境内が広がります。
水若酢神社参道

真っ直ぐにのびる緑に囲まれた参道。歩いていると清々しい気持ちになれました

「水若酢神社(二の鳥居)」の拡大写真

「水若酢神社(手水舎)」の拡大写真

「水若酢神社(随神門)」の拡大写真

水若酢神社は、平安時代に編纂された延喜式神名帳では「名神大社」に格付けされています。これは出雲大社と同格。古くから地元の方々に大事にされてきた神社なのですね。
水若酢神社に参拝するしまね市町村(まち)ナビ一行

茅葺屋根が特徴的な本殿は、他の地域では見ることのできない隠岐特有の「隠岐造」と呼ばれる珍しい構造形式で、同町の玉若酢命神社とともに国の重要文化財に指定されています。

水若酢神社

青空の下、風格ある、なんとも格好良い姿。素朴さと同時に力強さも感じられる御社。

 水若酢神社本殿 水若酢神社拝殿

境内は静かで、なんとも気持ちの良い風が吹いていていました。

水若酢神社古墳群


神社の周囲に、水若酢神社古墳群なるものを発見!

露出している横穴式石室は、高さ11mと隠岐地域で最大のものなのだそうです。

流石は隠岐国一宮があるところ。
古くから栄えた地域だったのですね。


そして、二の鳥居を潜ったところにある、立派な土俵。

水若酢神社の土俵

この土俵は特別。
20年に一度だけ遷宮相撲が行われる、格式の高い土俵です。

隠岐古典相撲は、二番勝負。一番目は真剣勝負。二番目は敗者に勝ちを譲り、必ず一勝一敗になるように取られる、人情相撲とも呼ばれるもの。

後にわだかまりを残さないために考えられた、島の優しい伝統です。

☆水若酢神社について⇒詳しくはこちら(隠岐の島町観光協会)


隠岐古典相撲に興味のある方は、すぐ隣に建つ『五箇創生館』に行ってみてください。

五箇創生館地域の伝統、"隠岐古典相撲"や"牛突き"等の資料展示がされている施設です。

映像を観るのがメインでしたが、いくつか用意されている映像の中から、滞在できる時間と興味に合わせて、上映する映像を選ばせてくださいました。

隠岐古典相撲も牛突きも...映像を通してでも伝わってくる、"いま"を生きる人々の熱気に包まれた迫力。伝統を連綿と受け継いできた人々のエネルギーを感じることができる施設でした。


それから、水若酢神社の隣には、その他に2つも!隠岐の島町の伝統を伝える施設があるんです。

まずは、県指定有形文化財でもある隠岐島の総合資料館『隠岐郷土館』
白壁のモダンな洋風の館。明治時代の隠岐郡役所を移築復元したもので、"島根県下における明治初期の洋風木造建築様式を伝える唯一の遺構"なのだとか!隠岐郷土館

二階建てで、1階は、考古・鉱物のコーナーでは島の成り立ちが分かりやすくイラストで解説されていました。それから、神楽等の郷土芸能、竹島に関する資料室がありました。
隠岐郷土館

2階では、島で暮らすふつうの人びとの日々の営みに使われてきた生活用具の数々、漁や農耕、畜産などに使われた、いわゆる民具が所狭しと並べられていて、圧巻でした。

多くのものが国指定重要有形民俗文化財という貴重なもののようです。知恵、センス、人がものを生み出す力に感動しました。

☆五箇創生館・隠岐郷土館について⇒詳しくはこちら(隠岐の島町観光協会)

それから、もうひとつは、隠岐郷土館からさらに奥に進んだところ。
茅葺屋根のどっしりとした建物。こちらも県指定有形民俗文化財、『都万目の民家』です。都万目の民家

この建物は、同町の都万目(つばめ)という地域にあった豪農屋敷の母屋を移築したもの。
江戸時代に建てられた隠岐島後(隠岐の島町)独特の建築様式を残す、数少ない建物です。

都万目の民家 都万目の民家 都万目の民家

中には家具や農具等も入れられ、当時の暮らしぶりを見ることができます。
隠岐の有力農民の暮らし。都万目の民家は、機能的でお洒落にも見えました。


水若酢神社に古墳群、五箇創生館に、隠岐郷土館、都万目の民家。
信仰、歴史、文化、暮らし。郷土の伝統がぎゅぎゅっと詰まった場所。

自然だけではない、土地の人びとがつくり出した、隠岐の島町の魅力を感じるスポットでした。